万博閉幕に想う

昨日、10月13日に大阪・関西万博が閉幕した。

私自身、この大阪・関西万博には、5月に仕事で1日、8月に家族旅行で2日、計3日ほど行ってきた。

5月はパビリオン予約もせずに、大屋根リングを1周して、うちの製品を使ってもらっているパビリオンの建築物を見ただけだったが、8月の家族旅行のほうはそうもいかず、事前にパビリオン予約争奪戦にも参加して、それなりに準備しての万博となった。結果的には、多くのパビリオンを見て回ることにならなかったが、なかなか楽しい経験となった。

 

ただ、時計の針を今年の年初まで戻すと、万博の話題はほとんどなかったことを思い出す。とくに関西圏以外に住んでいると、ニュースも入ってこず、ネガティブな印象というよりも無関心に近い感じ。私自身も、どこかで1回くらいは見に行くかなと思っていたが、楽しみにしていたという感じではなく、話題の1つにでもなればという感じだった。

その後4月に開幕しても様子見という感じだったが、私自身流れが変わったのに気づいたのは5月初旬。業界団体の総会で、大阪から出席していた人がみんな口を揃えて万博が良かったと言っていたのを覚えている。

その後、上述したように私も出張のついでに観に行き、その規模に圧倒された。ポスターによく使われている上空からの大屋根リングの全景が映っている写真だと、こじんまりとした印象なのだが、実際に行ってみるとその広さは圧巻で、パビリオンの中はほとんど見てなかったが、これはすごいなと実感することとなった。

 

今回の万博はなんと言っても、大屋根リングか。散歩好きな私としては、ただ歩いているまわるだけで楽しく、構造物としてもすごいものをつくったなという感想だった。

この大屋根リング、もともと短期開催を前提につくられており、保存が難しいとのことだが、どうにかして残せないものかと思ってしまう。一部だけ保存する案もあるようだが、いろいろと知恵を絞ってほしいところ。また、最終的には取り壊すことになったとしても、あるタイミングで、短期間だけでも、大屋根リングだけ開放するということはできないのだろうか。入場料1000~2000円くらいであれば、またあそこを歩いてみたいと思うのは私だけではないと思うのだが、いかがだろうか。

 

そんな感じで、開幕前・開幕当初までは無関心もしくはネガティブな印象が、見事掌返しさせられることになり、それは良かったのだが、一方でこういった国家的イベントの難しさを感じた万博でもあった。東京オリンピックのときもそうだったが、最初誘致が決まったときは盛り上がるも、その後反対意見が続出、開催されるとまた盛り上がる、というお決まりのパターン。誘致決定から開催までの時間が長いため、長期間ネガティブキャンペーンが繰り返されることを考えると、今後日本(だけでなく他の民主的な国も)では国際的イベントは開催しにくくなるのだろう。

と思ったら、2年後に2027年国際園芸博覧会が横浜で開催されるらしい。このことは8月くらいに東京で見たポスターで知ったのだが、びっくりするくらいニュースになっていない。この国際園芸博覧会、大阪・関西万博のような登録博ではなく、認定博ではあるものの、最上位(A1クラス)の国際園芸博覧会であるため、会期も会場の面積もかなりの規模になる、かなりのビッグイベント。なんでこんなにも話題にならないのかは不思議だし、この万博ロスのタイミングでもっとPRしろよと思ってしまうが、一方であまり世間に知られるとまた後ろ向きな話題ばかりになるので、このくらいでいいのかなとも思ったり。いずれにしろ、2027年国際園芸博覧会も行ってみたいと思っている。

 

東京オリンピックがコロナ禍での開催ということもあって、久しぶりの国家的なイベントとなった大阪・関西万博。私もちょっとだけ万博ロスになっているが、たまには採算性ばかり追求せずにこういうお祭りがあってもいいんだろうなと思った次第である。

 

ということで、大阪・関西万博が閉幕した、という話でした。