Yahooニュースを見ていたら、「退職代行 新入社員からの依頼殺到」という記事が目に入った。
ゴールデンウィーク明けに新入社員の離職が急増し、退職代行への依頼が殺到。一方で、企業は離職防止策としてストレス対策制度の導入を進めている、という内容。
これを見て、以前のこのブログでも書いた、「好きだけを選べる時代の弊害」を思い出した。
ここで書いたことは、今はいろいろなコンテンツであふれているので、子どもたちは自分が好きなものばかりを選ぶことができ、嫌いなものや好きと嫌いの間にあるようなものを選ばなくて済むことと、一方でその弊害として、自分の興味以外のことに触れる機会が極端に少なくなったり、我慢をすることができなくなどがある、ということ。
エンタメコンテンツに限らず、何ごとにおいても、好きなこと、嫌いなこと、その間に位置するものがあるとする。
私のような40代のおじさん世代が子どものころは、好きなものの数は限られていたので、嫌いなものを回避しようと、その間のものもできるだけ好きになるように努力していた。しかし、今の子どもたちは、好きであふれているので、その間のものも回避しようとすることが多い、と私の子どもたちを見てそう感じる。
冒頭のYahooニュースの記事に戻って、GW明けに新入社員の離職が増加しているという話。
「好き」、「嫌い」、好きと嫌いの「その間」に分けたとき、自分が入った会社やそこでの仕事が「好き」と感じたのであれば、これはもちろん辞めないだろう。また、ブラック企業だったり、仕事がどうしても合わないなど、「嫌い」だとハッキリ思ったならば、それは辞めるということで致し方ないのかなと思う。
しかしながら、現代の新入社員は「嫌い」だから辞めるというケースに加えて、「その間」の仕事も、「好き」ではない仕事だから辞めるという選択をしているケースが多いのではないだろうか、と感じた。
私は幸いにも新卒で入った会社もそこでの仕事も自分には合っているなと思ったので、幸せなケースだったかもしれないが、同年代は就職氷河期ということもあり、嫌いな会社や仕事を選択してしまった人も多く、それでも職がないため、なかなか辞められないということも多かったように思う。そこから考えれば今は若者にとって非常に恵まれている時代と言えるのかもしれない。
ただ、自分にとって「好き」ばかりを選択して、好きと嫌いの間のものまでも避けていったとき、人生トータルでみて幸せになるのかどうか微妙かもしれないと思ってしまう。
子どものころはそれでも良かったかもしれないが、大人になってからも、多くの人が好きばかりを選択できる世の中とも思わない。だとすれば「好き」以外を回避した結果、嫌いを選択せざる得ないなんてことも置きかねないなと思ったわけである。
自分が好きなもの、嫌いなもの、その間にあるもの、それが何なのかを意識して、間にあるものも少しは我慢してやってみる、という姿勢が必要になっているのではないかと感じた次第である。
ということで、好きなものだけ選択できる弊害はすでに出てきているのではないかと思った、という話でした。