ステルス値上げによる、ブランドスイッチのリスク

先日、スーパーにレンジでチンできるごはんを買いに行ったときのこと。

米も少ないと言われているし、物価も上昇しているので、そろそろ値上げもあるんだろうなと思って、売り場に行くと、(きちんと前の価格を覚えていたわけではないが)値段はそれほど変わっておらずホッとしたのだが、よく見るといつも買っている10個入りが、8個入りになっていた。

 

これが俗に言うステルス値上げだと思いつつ、10個入りと8個入りで値段が変わらないとなれば、実質25%の値上げだなと計算。8個だとすぐに消費してしまうので、なんだかなあと思いつつ8個入りを2つ買って帰ることにした。

こんな面倒くさいことをせずに、きちんと値上げすればいいのにと思っていたのも束の間、帰ってからよくよくその商品を見ると、1個あたりの重量が、もとの180gから150gに減量されていた。ということは、実質の値上げ幅は50%。1.5倍になっているのである。

 

ここで言いたいのは、ごはんの価格が1.5倍になったことに対する文句ではなく、ステルス値上げの是非。

たしかに、今までの価格の1.5倍にすると、売上個数は減ってしまうかもしれない。だいたい1,000円ちょっとだった商品が1,500円になれば敬遠されてしまいそうである。

しかし、よくよく考えてみると、米不足も物価高も、どちらも競合他社にとっては同じ環境要因であり、この商品を売っている会社だけのことではない。他社も同様に値上げをしなければならないのであれば、ここで変に個数や量を減らす意味はない。

さらに言えば、この10個入りの商品は、まとめて買いたいニーズがある層がターゲットなわけで、それを変に個数を減らしたのでは、満足度が下がり、リピート率の低減につながるリスクが高いと思うわけである。

 

別の話だが、うちの会社の社員が、家族でとある飲食店に行ったとのこと。子どもの卒業のお祝いで、以前行って良かった蟹を扱う店を選んだのだが、その蟹が以前行ったときと比べてかなり細くなっていてガッカリしたと話していた。もうこの店には行かないだろう、とも。

 

正真正銘の値上げか、ステルス値上げか。たしかに正面切って値上げをすれば選択されない可能性もあるが、来てもらったからといってステルス値上げで満足度が下がるともう二度と来ないとなってしまう。この2つのリスクをきちんと比べて、どちらにするか選択しないと、案外大きなダメージになるかもしれないなと思った次第である。

 

ということで、ステルス値上げはやめたほうがいい、という話でした。