2025年1月に読んだ/聞いた本の感想

この1月はけっこう本を読んだり、聞いたりすることができた。以下がそのリストだが、それぞれの本の感想などを、ここで簡単に振り返っておきたいと思う。

 

・ 早回し全歴史(Audiobook)
・教養としての会計入門(Audiobook)
スマホ育児が子どもを壊す(Kindle
・「数字のセンス」と「地頭力」がいっきに身につく 東大算数: 「数字のセンス」と「地頭力」がいっきに身につく(Audiobook)
ヒルビリー・エレジーアメリカの繁栄から取り残された白人たち~(Kindle
・私はこうして勉強にハマった(Audiobook)
・スリッパの法則(Kindle
・親子で学ぶどうしたらお金持ちになれるの?(書籍)
・漫才過剰考察(Kindle
・ホワイトカラー消滅(Kindle

 

早回し全歴史

 

宇宙誕生から現在、そして未来までの138億年の歴史を一冊で俯瞰する内容なのだが、ただでさえ「早回し」の内容を、Audiobookの早回しで聞いたので、なんとなくしか残らず。

 

教養としての会計入門

 

財務会計管理会計税務会計(正確には税務会計という分野はないと本書でも解説したが…)のそれぞれの基本を抑えており、非常にバランスのとれた会計本。

会計の存在意義や原理原則、決算書の構造、財務指標を用いた経営分析、財務会計管理会計の違い、税務と会計の関係などを豊富な事例やコラムを交えてわかりやすく説明されている。また、発生主義や原価主義、在庫の持つメリットとデメリット、のれん、キャッシュ・フロー計算書の読み方など、実務で役立つトピックも網羅しており、今度うちの会社の管理職の課題図書に指定することにした。

 

スマホ育児が子どもを壊す

 

著者が、保育園から高校までの教育現場で200人以上の教師にインタビューを行い、デジタルデバイスの普及や社会環境の変化が子どもたちに与える影響など、現代の子どもたちが直面する問題を詳細に取材・分析した一冊。

非常に興味深い内容ではあるし、もちろん事実なのだと思うのだが、いささか極端な例を取り上げたという印象が強い。これが今の育児・教育の平均ではないし、こういう事例もありますよ、くらいに認識しておくべきか。

 

「数字のセンス」と「地頭力」がいっきに身につく 東大算数: 「数字のセンス」と「地頭力」がいっきに身につく

 

現役東大生である著者の「東大シリーズ」の第5作目で、小学校で学ぶ算数の基礎を活用して、数字に対するセンスと地頭力を養う方法を解説している。

のだが、このセンスと地頭力、すでに持っている人がこの本を読むと、まあそのとおりだけど、今さらだよね、という内容。一方で、持っていない人が読んでも、ここから身につくとはちょっと思えない。という意味でちょっと中途半端な感じがした。

 

ヒルビリー・エレジーアメリカの繁栄から取り残された白人たち~

 

この本、1年半前くらいに、大学の後輩が読んでいると聞いてからずっと気になっていたのだが、昨年のアメリカ大統領選を機に購入。けっこう時間がかかってようやく読み終えた。

本書は、アメリカの中西部・南部の白人労働者階級「ヒルビリー」に生まれ育った著者が、貧困や家庭内暴力、ドラッグ問題など厳しい環境を克服し、イェール大学を卒業するまでを描いた回想録。個人的な体験を通じて、アメリカ社会の分断や取り残された白人労働者層の現実を鋭く浮き彫りにしている。

2016年、そして今回の2024年のアメリカ大統領選で、トランプが選ばれた背景を理解できる良書。先進国アメリカでもこういった世界があるのだと正直驚いたし、格差という意味では日本よりもかなり大きいのではないかと感じた。本書の世界がアメリカの中央値からみて、どの程度の位置にあるのかはよくわからないが、そこそこのボリュームゾーンであることは間違いないのだろう。

非常に興味深い内容なのだが、一方で登場人物である親族がたくさん出てきて、それを覚えるのが大変。母親のパートナーだけでも何人出てきたかわからない。地名もなじみがないのでわかりにくく、読書の流れに乗るのに時間がかかった。

著者のJ.D.ヴァンスは今回アメリカの副大統領に就任したということもあり、今後の重要人物であることは間違いない。氏の背景も知ることできたので、注目していきたいと思う。

 

私はこうして勉強にハマった

 

映画や書籍で話題となった「ビリギャル」こと小林さやか氏が、自身の経験とコロンビア大学院での認知科学研究をもとに、勉強に対するモチベーションの高め方や効果的な学習法を解説した一冊。

あまり勉強が得意ではなく、かつ好きではない、うちの娘(小学3年生)の教育に関して何かヒントがあるかなと思って、Audiobookで聞いてみた。

「勉強ができる人」になるためのプロセスを「モチベーション」「戦略と計画」「環境」の3つの視点から紹介しており、納得度もそれなりに高かったが、内容的にうちの娘にはちょっと早いかなという感じ。本が読めるようになったら勧めてみたいが、本を読めるようになるかどうかは不安。

 

スリッパの法則

 

今回フジテレビの投資でも注目を集めた、著名なファンドマネージャーである藤野英人氏が、投資先企業を見極めるための独自の法則を紹介した本。

タイトルにもあるとおり、「社内でスリッパに履き替える会社は、経営者が会社を家庭のように捉えており、閉鎖的な社風になりがちである」といったユニークな観察もあるが、全般的に普遍的な内容で、期待していたほど鋭い視点が散りばめられているという感じではなかった。

 

親子で学ぶどうしたらお金持ちになれるの?

 

橘玲氏の著作。私は橘氏の本は社会人になりたてのころからだいぶ読んできており、氏の著作は、投資や社会を理解する上で私の血や肉になってきたと思っている。

そんな、橘氏が子ども向けに書いた本ということで、これまでの復習をするように読み進めた。

トレードのオフの概念や、時間と金利の関係など、比較的若いときから知っておくと役に立ちそうな内容が並んでおり、うちの会社の若手の営業担当者とかにも読ませてみたいと感じた。

 

漫才過剰考察

 

お笑いコンビ「令和ロマン」の高比良くるま氏が著した、漫才とM-1グランプリに関する深い考察をまとめた書籍。俯瞰して今の芸人を取り巻く環境や自分自身を見ている感じで、M-1を連覇したのもうなづける、興味深い内容だった。

この手の有名人が書いた本は、変に抽象化しすぎていて、面白みが欠ける内容のものも多いが、本書は具体と抽象のバランスもよかった。氏の客観視できる能力やバランス感覚が反映されているのだろう。

 

ホワイトカラー消滅

 

グローバル産業でホワイトカラーの仕事がAIや自動化技術によって急速に減少している一方で、ローカル産業では人手不足が深刻化しており、エッセンシャルワーカーの役割と待遇の見直しが急務と説いている内容。

この分析はさすが冨山和彦、という感じで非常に興味深かった。一方で、それに対する処方箋というか対策については、ホワイトカラー・ブルーカラー双方の個人向けのものも、国や地方の政策に関するものも、正直面白みがなく通り一遍な感じがした。こういった本では、分析は面白く、対策は陳腐というのはよくあることか。

だからといって、本書の意味が薄れるわけではなく、序章、第1章、第2章の分析パートは、これからのビジネスパーソンにとって必読の内容かと思う。

 

以上、1月に読んだ/聞いた本の感想でした。