以前、Voicyの西野亮廣氏の配信で、リスナーから「させていただきます」という表現が多いので、それを改めたほうがいいというコメントがあったのに対して、西野氏は自分の好きにさせてくれ、というの見解を示した回があった。
それに対して、私も自分の思ったことを整理してこのブログにまとめたことがあったのだが、それとは別で西野氏のVoicyを聞いていて、これはおかしいぞと感じるところがあったので、まとめておきたいと思う。
そのおかしいと思った部分というのは、昨年のことになるが、西野氏のマネジャー業務をしていた人が逮捕をされて、それに対して西野氏が思うところを表明したときのこと。
西野氏はそのマネジャーと業務委託を結んでいたとのことだったが、逮捕を受けて西野氏は「(そのマネジャーを)契約解除させていただきました」と説明したのだった。
「させていただく」は、相手の許可を得て何かを行動するときや、相手から何かしらの恩恵を受けて行動するときに使う謙譲語である。
となると、ここでの「契約解除させていただきました」は、逮捕されたマネジャーの許可を得て契約解除した、という意味合いになってしまう。謙譲語なので、自分を下げることで、相対的に相手であるマネジャーを上げて、契約解除したという行為をリスナーに説明したわけである。これは明らかにおかしい、と言って差し支えないだろう。
おそらくだが、西野氏は(無意識にだと思うが)「させていただきます」という表現を丁寧語だと解釈しているのではないだろうか。だから、何にでもとりあえずつけておけば、丁寧な表現になると理解しているのではないかと推察する。しかしながら、実際は謙譲語なので、誤用になってしまっている。
他にも、西野氏の社内の部下や後輩に対して、「注意させていただきました」とか「指導させていただきました」と言ったりする。これも構造的には、上述した契約解除のくだりと同じで、部下や後輩に対して「(先に注意してもいい?と確認してから)注意をした」という意味合いになってしまう。
西野氏とリスナーという関係内での話であれば、西野氏が「させていただきました」という表現を使うことは、(私は冗長であると思うが)間違いとは言い切れない。ただ、今回のような他の登場人物が出てくるような場面だと、謙譲語と丁寧語の違いをきちんと理解していないと誤用につながってくるので、自分も気をつけたいな思った次第である。
ということで、なるべく「させていただきました」という表現は使わないほうが無難だと思う、という話でした。