審査員の採点問題~キングオブコント2024

先日、10月12日にキングオブコント2024が放送された。
時間があったら見ようと思っていたが、すっかり忘れていて、この時間にちょうど会食が入っていたので、翌日に放送があったことと結果を知ることに。時間が合えば見たかったが、こればかりは仕方ない。
ラブレターズが優勝したようで、嫌いなコンビではないので、それ自体は良かったなという感想。
で、ネットの記事を見ていると、各組のコントへの感想というよりは、審査員の話題が多い感じか。これについては、毎度お笑い賞レースがあるたびに言及しているが、今回分についても整理しておきたいと思う。
 
まず、こういったお笑い賞レースの審査についての考え方だが、審査員の仕事は1位から「順位」をつけることだと思っている。
点数をつける方式ではあるが、本質的には順位をつけることが審査員の仕事である。
なので、点数自体には意味がなく、キングオブコントの場合は10組が参加するので、1位から10位まで順位をつけて、それを1点ずつ差をつけて、点数に落とし込むのが審査員の仕事となる。
仮に1点ずつ差をつける審査員と、2点ずつ差をつける審査員がいたとすると、1点差つける審査員より2点差つける審査員の評価が全体の評価に反映されてしまうので、審査員が全員が1点ずつ差をつけるというのが現実的であろうかと思う。
これは言うは易く行うは難しの典型なのは承知している。全10組のコントを見た後に点数をつけるのであれば難しくないが、最初から1組ずつ点数をつけなければならないので、1点ずつ差をつけるのは本当に難しいと思う。ただそれでも、審査員としては1点ずつ差をつけることを念頭に審査をするべきだとは思う。
 
この前提に立って、今回の審査を見てみると、審査員の仕事をしていたのは、東京03の飯塚だけとなる。他の審査員は、きちんと点差をつけることしておらず、順位づけを放棄したと言われても仕方ない。
ただ、これは1組目のロングコートダディが高評価で、高い点数をつけてしまったことに起因するように思う。これは昨年も見られたことだが、最初いい点数をつけてしまうと、その後の審査の幅を狭めてしまう。絶対的な点数自体に意味がないのだから、1組目は面白かろうが、面白くなかろうが90点くらいをつけるのが無難なのだが、それをしにくい空気も審査員を苦しめていると思われる。
 
で、1stステージの各審査員の点数を順番に並べて順位点に変換*し、その順位点の総和で並べてみると、以下のような結果になった。
*例えば、5組の点数が、96点,94点,94点,92点,91点だったとすると、1位,2.5位,2.5位,4位,5位と順位点をつける。その各審査員ごとの順位点を足して、この順位点が低い方から順位をつけ直すということ
 
1位タイ ラブレターズ(3位)
1位タイ や団(4位)
3位タイ ファイヤーサンダー(1位)
3位タイ ロングコートダディ(2位)
5位 シティホテル3号室(5位)
6位 ダンビラムーチョ(6位)
7位 ニッポンの社長(7位)
8位 cacao(8位)
9位 コットン(9位)
10位 隣人(10位)
()内は実際の点数をもとにした順位
 
5位以下は実際の点数順と順位に変化がなかったが、上位4組は変動がある。各審査員がつけた順位(点数ではなく)だと、や団がファイナルステージに進んだことになる。実際、や団はじろう、秋山、小峠の3審査員が1位にしているが(じろうと小峠は1位タイ)、飯塚は8位タイで、点数も92点をつけているので、惜しくも4位となっている。
これは、92点をつけた飯塚が悪いのではなくて、上位に対してきちんと点差をつけなかった他の審査員が悪い。とくに上位4組に対しては、飯塚以外の4人の審査員は点差をほとんどつけておらず、これでは審査員の仕事をしていないと言われても仕方がない。
 
そんな感じで、これまでのお笑い賞レースの審査問題は、誰か1人が変に点差をつけることで、その1人の審査が過剰に反映されてしまう問題のほうが危惧されていたが、今回は逆に点差をつけないことが問題となる大会だったように思う。
 
このあたりは、番組側が審査員に対して審査方法を強制しても面白くないという考え方もわかるのだが、基本的な考え方くらいは共有しておいたほうがいいと思った次第である。
 
ということで、キングオブコント2024の審査について思ったことを整理してみました。
時間があれば、TVerで放送も見てみたいと思う。