台風の思い出

暑かった8月も終わりを迎えているが、ここに来て台風10号が日本列島を縦断している。当初は、近畿地方からそのまま抜けて行く予報だったが、九州方面に向かい、そこから鹿児島へ上陸、九州を横断して、瀬戸内海を抜け、8月30日の夕方現在は愛媛県に再上陸するかしないかあたりに進み、そこから四国・近畿地方に向かうようである。
 
今回の台風の特徴は、なんといっても進む速度が遅いこと。時速は10~15km/h程度で進んでいるが、10kmといえば1km6分のスピード。まさしくジョギングペースである。
私が住んでいる地域も、今日30日に最接近したが、それより昨日8月29日のほうが雨風とも強く、30日の風は台風のそれという感じではなかった。九州に上陸してゆっくり進んでいるうちに勢力が弱まったものと考えられる。
近くの弱い台風よりも、遠くの強い勢力の台風のほうが脅威ということだろう。
とはいえ、まだ雨雲としてはそれなりのものと思われるので、引き続きの警戒が必要になるだろう。
 
さて、話は変わるが、台風といって思い出すのは、もう30年以上も前になるが、1991年の台風19号だ。
この台風19号は、今回の台風10号とは違ってかなりの速さで通過していったのだが、台風の勢力に加え、台風の速度も相まってかなりの風が吹き、全国各地で被害をもたらした。この台風は、東北地方のりんごがかなりの被害を受けたこと有名で、西日本だけでなく、東北でも猛威を奮った台風だった。
この台風19号は典型的な風台風で、雨がほとんど降らなかったこともあり、かえって被害が大きくなった。私が住んでいた地域でも、停電が続いたのを覚えている。
 
このとき、私は中学生だったのだが、当時電車を通学をしており、停電で電車が止まり、通学ができない事態になった。
普通、電車が止まると大問題なのだが、中学生としては学校が休みになるということで少し浮かれたのをよく覚えている。それで台風が来ると学校に休みになる(かもしれない)ということを学習したわけである。
その後、不謹慎なことではあるが、高校を卒業するくらいまでは、台風が発生するたびに、天気予報を詳しく確認して、自分の住んでいる地域に来いと言うようになった。母親からそんなこと言うもんじゃない、と諌められたこともよく覚えている。
さすがに、大学に進み、社会人になるころには、そんな不謹慎な考え方をしなくなったが、久しぶりに大型台風が直撃するということで、そんな昔のことを思いだした次第である。
 
ということで、子どものころは台風が来るとちょっとわくわくしていた、という話でした。