もう8月も下旬だが、遅ればせながら7月に読んだ/聞いた本の感想を。
8月は上旬からオリンピックがあったり、中旬は旅行に出かけたりで、感想をまとめられずにいたので、ここで整理をしておきたいと思う。
7月に読んだ/聞いた本は8冊。
・理念経営2.0(Kindle)
・発達障害サバイバルガイド(Audiobook)
・小さな会社のPR戦略(Kindle)
・マグネット展示会営業戦略(紙の本)
・教養としての落語(Audiobook)
・教養としての歴史小説(Audiobook)
・成瀬は天下を取りにいく(Audiobook)
ここでは、5冊をピックアップして、感想をまとめておきたい。
うちの会社の経営理念は、私が社長に就任した年に、翌年の計画を討議する会議で管理職で議論して定めた。その理念自体はなかなか気に入っているのだが、一方で社員から見て自分ごとになっているとはいい難い。
これは経営者である私がことあるごとに理念を伝えてきれていないという問題もあるのだが、このとき定めた理念自体をもう1度見直して、社員にもこれで行こうと思えるところまでブラッシュアップしたいと考えている。
そんな過程の中で、この「理念経営2.0」を読んでみたところ、まさにこんな一節があった。
これからの企業理念は、「社長の誓い」ではなく、「みんなの物語」の源泉としての性格を持つようになる。
今ある経営理念を、みんなの物語に昇華させるべく、この本も参考にしながら、社内で議論を進めていきたいと思う。
前に読んだ、「発達障害大全」の中で、インタビューに登場していた借金玉氏の著作。Audiobookでセールになっていたこともあって、聞いてみることに。
もともと、人見知りはするし、変なこだわりはあったりして、ASD傾向はあると思っていたが、一方でADHD傾向もあると気づかされる。朝、薬飲もうと思ったら、肌ケアしてなかったと思いだし、そちらに行って、薬を忘れてしまうとか。何か忘れたと思ったら、実はもうもってきていたとか。先日も、急いでいるのに、カギを忘れて出てしまうなんてこともある。
この本自体は、重度のADHDの著者が発見したライフハックがふんだんに紹介されており、私自身も参考になった。自分の意志に頼るのではなく、意志がなくても生活がまわるようにしくみ化していこうという思考は、発達障害に苦しむ人はもちろん、そうではない人にとっても役に立つ内容だった。
小さな会社のPR戦略
Xでフォローしている、テレビ東京のディレクターの経験をもつ、下矢一良氏の著作。Xにおける氏の広報的な視点での解説は非常にわかりやすく、著作も読んでみようと思った。
同書は、地方の中小企業にとって、広告や広報にあまり予算をかけることはできないが、そんな限られた予算やリソースでも効果的な手段を駆使することで、ガイアの夜明けなどの経済ドキュメンタリー番組に出演することは可能である、ということをテレビ局側の視点で解説してくれている。
今後製品の認知や採用面において、メディアをどう活用していくか課題になってくるので、同書を参考に考えてみたいと思う。
成瀬は天下を取りにいく
2024年『本屋大賞』受賞作。Voicyの「サラタメの100%ラジオ」で取り上げられており、興味をもって私も聞いてみた。
サラタメ氏は、書籍解説YouTuberとして有名で、その流れでVoicyも聞くようになった。サラタメ氏は、同書を音声で聞いたと紹介しており、普段はビジネス書中心の私も、それだったら小説に触れる機会も増えるかもと思い、聞いてみた。
小説は登場人物が多くて、聞くのには適していないかと思ったが、複雑な内容ではなかったこともあるかもしれないが、すっと頭に入ってきた。一服の清涼を与えてくれる内容で、気分転換になったので、今後も小説を「聞く」ことも積極的にやっていきたい。
私自身、経営者として、人脈をつくったり、現場を鼓舞するという点は正直強くなく、本を読んだりすることで思索を重ねることこそが強みだと思っているのだが、この本を読んで、自分との対話、本との対話が足りていないことを痛感した。
考えることこそが自分の役割なのに、足りていないと反省。考え抜くことこそが、私の役割なのだと思い返すことができた。柳井社長がユニクロという金脈を見つけたと紹介されていたが、自分も探さないと、考え抜かないと、と思わされた。
また、ユニクロでは、失敗したときこそ、ユニクロとは何かを考え直す、ということが紹介されていた。ここを常にアップデートしていくことで今のユニクロがあることを実感。それを柳井社長だけではなく、幹部も実践していることを理解できた。
さらには、そのユニクロとは何か、を社員や顧客に理解させるための打ち手についても言及されており、参考になった。真似できるところ、できないところはあるだろうが、自社にも積極的に取り入れていきたいと思う。
そんな感じで、自分の経営者として足りていない部分について、気づかされた本。折を見て、また読み返してみたいと思う。
以上、7月に読んだ/聞いた本の感想でした。