子どもをにんじんでつることの是非

もう1ヶ月くらい前のことだが、娘(小学3年生)が口答えしたことに、私がカチンときてかなり強めに叱ったことがあった。
夜テレビを見ていると、風呂に入るように促しても空返事で、何度言っても聞かないことがよくある。この日は、その前に別件で強めに叱る場面があり、そのときに注意したにもかかわらず、いざ風呂に入る場面で、また言うことを聞かずに口答えしてきたので、さすがに私も堪忍袋が切れて、もうテレビ(Amazonプライム・ビデオ含む)は当分禁止を言い渡した。
それでも、娘はテレビが見れないのはイヤだという泣き叫ぶだけで、謝る気配がない。いつもすぐに許してしまう甘い親の私も、ここはきちんと締めておいたほういいと思い、当面禁止を続けることにした。
 
それから数週間経った先日のこと。
そろそろテレビの件もいいかなと思っていたのだが、ただ解禁すると、また元に戻りそうなので、条件をつけたいなと思っていた。
何がいいか考えていたのだが、毎朝学校に行くのに自宅を出る時間が遅いことが気になっていたので、所定の時間までに玄関を出れば、その日の夜はテレビOKということにした。
 
娘は小学校に上がってから2年ちょっと経つのだが、基本的に朝が弱く、起こさないと起きてこない。いや、起こしても起きてこない。
起きても、着替えろとか、歯をみがけとか、指示しないと動かない。ただぼーっとしているのである。
また、着替えると言っても、靴下は入っていなかったり、歯を磨いても、顔は洗っていなかったり、髪をくくっていなかったりと、1つひとつ細かく指示しないと動かないのである。
 
そんな娘なのだが、所定の時間までに家を出たら、夜テレビを見てもいいという条件を出したら、その翌朝から準備のスピードが格段に上がったのである。それも所定の時間ギリギリといった感じではなく、その時間よりも10分くらい早く準備が終わり、あとはゆっくりテレビを見てから出るといった感じ。
にんじんをつることで、こんなにも行動が変わるのかと驚いている。
 
本人からすると、ゴール(ここでは所定時間までに家を出る)が設定されることで、そこまでに必要なプロセスが(ある程度)明確になるようで、何をしなければならないかがわかって、行動に移りやすいのだと思う。
あわせて、報酬(ここでは当日夜にテレビを見ることができる)と行動が比較的近いこともあって、インセンティブが働きやすいということもあるのだろうと思われる。
 
こんな感じで何かを条件に行動を促すことの是非はあるかと思うが、とりあえずはいいのかなと思っている。
私としては、朝からあれしろこれしろと言ったり、早くしろと怒ることもないので、朝のストレスがだいぶ軽減できているし、娘としてはも親からあれこれ言われるよりも、気分はいいだろう。
まだやってみて数日しか経っていないのだが、懸念点としては、なし崩し的にルールがなくなってしまうこと。何か歯止め的なことを考えて、私のほうが飽きたり、忘れたりしないよう、継続していきたいと思っている。
 
ということで、わかりやすいゴールを設定することで、子どもの行動が変わる、という話でした。