震災から12年、有事に状況把握することの重要性

東日本大震災から12年。
当時、すでに私は東京から地元に戻ってきており、そのニュースは職場で目にした。地震の大きさと津波の脅威を感じた後、さらなる恐怖に陥れたのが原発の事故だった。
 
地震津波も大災害であったことは間違いないが、原発の事故はそれに輪をかけて広いエリアに被害が広がるのではないかと言われていた。
たしか、震災の日の夜は自宅のパソコンやテレビで、原発事故がどうなるのか、いろいろな解説記事や動画を見たように記憶している。
震災は金曜日だったので、週末も原発の事故の推移や今後の影響について、それなりに勉強したのを覚えている。中でも自身が原子力関連のエンジニアでもあった大前研一氏の解説は明確で理解に役立った。
当時は弟がまだ東京に住んでいたこともあって、当初はとりあえず戻ってきたほうがいいのではないかと言ったが、2,3日勉強した結果、短期的に大きな事故になる可能性は低くなったことがわかり、戻るようにいった助言も撤回したのを覚えている。
 
その後も、原子力発電のメカニズムや原子力の脅威について、概略を頭に入れた結果、中長期的にも東京付近には大きな影響がないと判断できるまでになった。
地元の人たちは大変だっただろうが、マスコミや世間はリスクを過剰に見積もるため、不必要な立ち退きなどもあるように私には見受けられた。
 
そんな感じで、個人的にはあらかたの状況把握ができたので、精神的には穏やかに過ごすことができた。
もちろんこれは、自分が被災地から遠くに住んでいたおかげで、時間的にも気持ち的にも情報収集や状況把握できる余裕があったからだが、きちんと情報を整理して理解しておくことは、次の意思決定にも大いに役立つことを、この機会に学んだ。
 
同様に、有事の際に状況把握できたのが、今回のコロナ。
当初、大したことはないだろうとたかを括っていたのだが、徐々にこれは大変なことが起きているということがわかり、そこから集中的にウイルスや感染症について勉強した。
それによって、会社における経営判断も、プライベートの行動でも、適切に対策を実施することができ、過剰に不安になることなく過ごすことができたと思っている。
 
このように、何か大きな出来事があったときは、概略ベースでいいから状況を正しく理解することが大事だと思っている。
今後も、予想もしなかった事態が、そこそこの頻度で起こるだろうが、そのときも慌てずに状況把握することに注力したいと思う。
 
ということで、12年前の震災と原発事故のことを思い出した、という話でした。