スラムダンクの思い出

年末に映画「THE FIRST SLAM DUNK」を、子どもたち(小学1年生娘と2歳息子)と観てきた。
当然のことながら、娘は(息子も)スラムダンクがわからない世代で話についていけるかとか、息子はおとなしく見てくれるかなとか、いろいろ心配ながらではあったが、まわりの評判がいいこともあって、半ば無理やり子どもたちを巻き込んで見に行ってきた。
息子は、思ったよりもおとなしく映画を見ていて、終盤ぐずったりもしたが、概ねまわりに迷惑もかけず、2時間以上の時間を過ごすことができた(と思う)。今後、子どもたちと出かける先として、映画も有力な1つだと感じた。
娘のほうが、本当のバスケの試合を見ているかのように興奮して、点数が入るごとにガッツポーズしながら楽しんでいた。姪っ子(娘からすると従姉妹)の影響で、バスケにも興味をもっているのもあって、映画自体も楽しく見ることができたようだった。
 
私のほうは、もろにスラムダンク世代で、中学・高校時代にちょうど連載がされていた。実家には今でも全巻揃っているし、影響も受けて高校と大学でバスケをやっていたくらいでだったので、どんな仕上がりなのか楽しみに映画館に向かった。
 
さて、そんな私が今回の「THE FIRST SLAM DUNK」を見ての感想としては、内容自体は面白かったし、なつかしかったし、非常に充実した時間を過ごすことができたが、加えて感じたことをまとめておきたい。
 
1つめは、アニメーションがかなりなめらかだな、と感じたこと。
当時、漫画の人気からアニメ化もされたのだが、そのときのアニメーションがひどかったのが記憶に残っている。
いわゆるバスケの動きになっておらず、カクカクした動きで、見ていてガッカリしたのを覚えている。それ以来、アニメのほうは見ていないのだが、今回の映画はアニメーションがすばらしく、本当のバスケの試合を見ているような没入感があった。前述のとおり、娘は試合の行く末に一喜一憂していたくらいである。
当時に比べると技術的な進歩もあるのだろうが、映画の最後のクレジットに、原作者の井上雄彦が「原作・脚本・監督」と記されており、かなりのこだわりをもって製作されたのだろうなと推察する。
 
もう1つは、やっぱりこの試合は勝ってはいけなかった、と感じたこと。
スラムダンクは画風もストーリーもある程度のリアリティを追求した作品であることから、当時から山王工業戦に勝つのは、非現実的な展開で、勝ってはいけないだろうと感じていたが、今回改めてそう感じた。
一説によれば、作者も当初山王工業戦は負けるストーリーの予定していたとも言われるが、試合展開を見ていて、やはり無理があるなと思った。
ただ、コミックとしては全31巻で、当時は中途半端な終わり方と思ったが、あそこで勝ったことで終わっていたからこそ、今でも語り継がれる作品になっているという側面はあるかと思う。
 
と、見ながらいろいろと感じるところはあったが、子どもたちとスラムダンクを楽しむことでき、なつかしい良い時間を過ごすことができた。
 
ということで、映画「THE FIRST SLAM DUNK」を観てきた、という話でした。