正月駅伝の感想

今年の正月は数年ぶりに、ニューイヤー駅伝箱根駅伝をかなりの時間見た。
毎年ちょろっとは見るし、関心はあるのだが、これだけまとまった時間見たのは久しぶりだった。
駅伝って、子どものころは何が面白いのかちっともわからなかったが、駅伝を面白いと思えることが大人になるということかもしれない、という格言ができそうなくらい、年を取るにつれて面白くなってくる。
 
ということで、すべてではないが、かなりの長い時間視聴して、レース自体は面白かったのだが、久しぶりに見て、駅伝に対してというよりか、テレビに対して気になったことがあったのでまとめておきたいと思う。
 
1つめがCMの多さ。
レースが盛り上がってきて、ようやく走るペースに目が慣れたところでCMが入る。しかもそのCMが長い。CMが入ると頻度と本数が多くなっているのではないかとすら感じた。
本当に多くなっているのかどうかわからないが、正月だし、ザッピングの可能性も低いということで、CMが多めに入っていてもおかしくないなと思った。
正直、このCM多さだと、YouTube世代はついていけない。駅伝ではないが、同じく正月特番を見ていた娘(小学1年生)は、CMの多さにかなりイライラしており、YouTubeなどの動画配信に取って代わられる未来がそう遠くないと実感した。
いまだに正月の駅伝は視聴率がいいのだろうけど、いつまでそれが保つのか、ちょっと微妙だなと感じた次第。
 
もう1つが、実況のうるささ。
とくに箱根駅伝の日テレは昔からそうで、スポーツ中継の品のなさは今にはじまったことではないが、久しぶりに箱根駅伝を見て、味付けの濃い料理を食べさせられているような感覚に陥った。
昔はこの味付けでもまあ食べることができたが、今はちょっと無理という感じ。
選手にスポットライトを当てようというのではなく、実況している自分に酔っている感じがして、聞いていられなかった。
 
ニューイヤー駅伝も、箱根駅伝も、やはり面白いコンテンツだとは思ったが、演出方法やCMのあり方など、昔のやり方は通用しなくなりつつあるのだと実感した。
それであればどうすればいいのか、正直その対策は思いつかない。実況のほうはそろそろ気づいてほしいところだが、CMのほうは難しい。
駅伝は、正月にやることがないところでゆっくり見るから面白いのであって、サッカーや野球のように、有料でも見たいという層はそこまで多くないだろう。広告モデルだからこそ活きるコンテンツとも言える。
テレビ放送の最後のコンテンツとして、正月の駅伝は残りそうなので、とくにテコ入れすることなく、このまま行けるところまで行くという姿勢でもいいのかもしれないが、テレビの凋落の予兆を今さらながらに感じてしまった次第である。
 
ということで、久しぶりに駅伝をまじめに見たら面白かったけど…、という話でした。