個人情報の保護か公衆衛生の維持か

12月から、下の息子(2歳)が保育園に通っているのだが、この保育園でここ数日コロナ感染者が出たという報告が入ってきている。
これだけ市中での感染者が出てくると、こうやって身近に感染が広がるのもやむなしと思う。また、それを受けて、園を閉鎖するのではなく、なるべく通常通りにサービスを提供してくれている保育園には頭の下がる思いである。
 
しかし、一方でちょっと気になるというか、もやもやすることもある。
それは個人情報の保護を名目に、感染者が園児なのかスタッフの方なのかについてもおしえてくれないことである。個人情報の保護というところで思考停止になっているように感じている(この保育園グループ全体の方針でそうしているのであって、個別のスタッフの方に文句が言いたいわけではないので、あしからず)。
 
たしかに、コロナ初期であれば、感染者は悪者扱いにされることも多く、気をつかなわないといけないことも多かったが、そのころは感染者が出れば、その施設やコミュニティは閉鎖され、それ以上の感染者が増えることは考えにくかったので、個人情報の保護と公衆衛生の維持のバランスが取れていた。
 
しかし、現在ではコロナの感染者が出たからといって、すぐに閉鎖されることは少なくなった。このことは別に悪いとは思わないし、今回の保育園のようなところでは、私個人としても助かっている部分が大きいのだが、ただコロナ感染者がどういう経緯で感染したのかによって、今後の個別の対応が変わってくることがある。
家庭内で感染したと思われる園児が保育園を休んだのか、それとも園内での感染の可能性が高いのか、で対応は異なる。前者であればリスクは低いと判断できるが、後者の可能性が高ければうちの子どもへの感染の可能性も含んでおかなければならないし、登園を控えることも検討しなければならない。
 
繰り返しになるが、そういった感染者も出ている中で、保育園のサービスを提供してくれていることについては、大変感謝をしている。
ただ、なにごともバランスは重要で、またそれは時期や局面によって変わってくると思ったわけである。個人情報保護という言葉で思考停止せずに、公衆衛生の維持とのバランスを意識して、対応を考えてもらったほうがいいなと思った次第である。
 
ということで、個人情報の保護と公衆衛生の維持は相反することがあるが、どちらを重視すべきかは都度考える必要あるのではないかと思った、という話でした。