土産用菓子店の商品袋問題

先日、出張の帰りに東京駅隣接の大丸東京店の菓子(スイーツ)コーナーでお土産を買った。
百貨店ではデパ地下と言われるように地下にあるのが一般的だが、大丸東京店の菓子コーナーは、1階(と地下1階の一部)にあり、このときもかなりの賑わいだった。
 
昔聞いた話だが、普通百貨店では1階を化粧品コーナーにするところが多いのだが、大丸東京店ではお菓子のコーナーにしたのが当たり、売上もかなり上がっているとのこと。
たしかに、東京駅に隣接しているため、お土産用のお菓子を買うには便利で、種類も多いため、選ぶ楽しみもあったりする。
さすが一等地に出店していることもあり、どのお店のお菓子もハズレがない。
 
さて、そんな菓子コーナーでお土産を買ったわけだが、今回買った2店舗とも、袋は別売りだと言われて、ちょっと驚いた。
1つは、大丸の紙袋であれば無料ということだったので、その無料のものに入れてもらったのだが、なんてもったいないことをしているのだろうと思った。
 
これらの店舗で売られている商品は、お土産用や贈答用ということもあり、単価はスーパーやコンビニで売られているお菓子よりもだいぶ高い。
それなのに、スーパーやコンビニのレジ袋の有料化のように、紙袋を有料化していることに正直疑問しか浮かんでこない。
 
私が紙袋の有料化がもったいないという理由は大きく2つ。
 
1つは、買った人の満足度を下げる行為だから。
せっかく高いものを買ったからには、袋代くらいは当然含まれていると思っているところに、袋は有料です、ではテンションは下がる。
また、同じ紙袋でも、その店の考えられたデザインの紙袋と、(こう言ってはなんだが)大丸の無機質な紙袋では、もっているときの満足度や高揚感は変わってくる。
こういった百貨店でお菓子を買う人は、お菓子の中身を買っているのではなく、百貨店でお菓子を買う行為を買っている(ややこしい)と言っても過言ではないので、スーパーやコンビニと同じような扱いをされたのでは、満足度に影響があるのは間違いない。
 
もう1つは、広告宣伝の機会をみすみす逃しているから。
百貨店に出店するようなお菓子屋であれば、パッケージや袋も含めて、そのデザインはかなり考え込まれているものが多い。
そのおしゃれなデザインの袋を持っている人が多ければ多いほど、見かける人も増え、勝手に宣伝してくれるのに、袋を有料化するということは、その機会を自分から奪っていることになる。これはもったいないと言わざるを得ない。
 
こんな感じで、顧客満足度を下げ、広告宣伝の機会を失くすような判断を、経営陣がどうしてしたのか疑問しかない。
もちろん、このご時世、袋はいりませんというお客さんもいるだろうが、それはお客さんの側がそう思うならいらないと言えばいいだけで、店の側から有料にしてしまう必要はまったくないと考えるのだが、どうだろうか。
新幹線に乗る前に慌ただしくお土産を買いながら、そんなことを思った次第である。
 
ということで、商品を入れる袋はなんでも有料化すればいいってもんじゃない、という話でした。