子どもの感染者数が減らない理由

8月に入って猛暑が続いているが、新型コロナの感染者数もまだまだ多い日が続いている。
東京などの都市部では減少傾向に入っているところもあるが、私が住んでいる県など、地方ではまだまだ感染者数が増加傾向のところも多い。
 
さて、そんな中、8月に入れば少なくとも子どもの感染者数は大きく減少するのではないかと思っていたのだが、どうもそうはなっていない。
7月下旬に夏休みに入り、子どもどうしの接触がかなり減るから、遅くとも8月からは子どもから減っていくと予想していたのだが、8月に入っても大きくは減っていないのである。
 
東京都のデータを見ると、8月第1週とその前の週(7月最終週)の新規感染者数を比較すると、10歳未満は99%、10代は85%であった。
私の住んでいる県のデータだと、減少どころか今だに増加傾向で、8月第1週とその前の週(7月最終週)の新規感染者数を比較すると、10歳未満は117%、10代は120%であった。
 
学校が休みになっているのに、なぜ子どもの新規感染者数が(大きく)減らないのだろうか。
 
考えられる理由は2つか。
1つは、部活動などで学校の活動がそれなりにあるという理由。
少なくとも私のまわりでは、部活動を制限しているという話は聞かないし、ニュースでも見聞きしない。
高校野球も連日開催されているように、こういった子どもたちの活動に対してなるべく制限をかけないようにする方向になっているのはいいことだと思うが、もしかするとこれが感染減にならない理由になっているかもしれない。
 
ただ、これが主要因であるとするならば、小学校低学年はそれほど課外活動は多くないはずなので、10歳未満の感染者数はもっと減っていいはずであるが、そうはなっていない。
 
もう1つは、家族内での感染が増えているということ。
学校での感染は治まっているはずなので、これまで以上のペースで親世代の感染が広がっており、そこから家族内での感染につながっていることが考えられる。
東京都のデータを見ると、たしかに40代以上の感染者はまだ増えている傾向にある。ここから家族や子どもに広がったケースは多いかもしれない。
 
ただ、これも、8月第1週とその前の週(7月最終週)の新規感染者数を比較すると、40代で101%、50代で103%と、そこまで10歳未満と差はないので、決定打に欠ける。
また、この年代はワクチン接種率が低いので、親が感染すると、ほぼ確実に感染してしまうような状況になると思われるが、だとしても学校がやっている時期に比べて減らないのはおかしい。
 
ちなみに夏休みに入って、旅行が増えているのはあまり関係がないと思っている。
とくに10歳未満、10代の旅行は家族での旅行がほとんどであろうから、旅行に行くこと自体が感染リスクが高まるとは考えにくい。
 
以上、いろいろと考えてはみたものの、これといった理由は思いつかなった。
潜伏期間も短くなってきているので、夏休みに入って1週間もすれば大きく減少すると予想していたが、その予想は大きくハズレてしまった。
仮に、この状況が続いたとして、2学期に突入すると、子どもから再度感染が増加してリバウンドするといったことも考えられる。そうなると、第7波は長期戦の様相を呈することになるが、果たしてどうなるだろうか。
 
ということで、子どもの感染者数が減らない理由がわからない、という話でした。