屋外イベントの感染リスク

この3連休、マラソン大会に参加してきた。
感染者増が懸念される中、直前での大会中止もあるかもと心配していたのだが、どうにか予定通り開催された。大会関係者、スタッフ・ボランティアのみなさんに感謝したい。
 
さて、実際に参加してみて感じた、こういった屋外イベントでの感染リスクについてまとめておきたいと思う。
 
まず参加者サイドから見ると、感染リスクは参加者グループ内に限られるといっていいだろう。
屋外のイベントであり、たしかにスタート地点では密集するものの、スタート前はみんなマスクをしており、また同じグループ以外の人と会話することはまずない。
走っている最中は会話することはないし、給水所などでの接触は一瞬なので、選手どうしや、選手とボランティアの方との間で感染のリスクはほぼないといって差し支えないだろう。
 
では、問題ないかというと、もちろんそんなことはない。
同じグループ内での感染は十分考えられる。
今回私は、大学院時代の同級生と参加したが、こういったマラソン大会は複数人からなるグループで参加するのが一般的だろう。
現地への行きと帰りには車で移動する場合が多いだろうし、われわれもそうだった。こういった場所での感染は十分考えられる。
また、前日に飲み会と実施することも多いだろう。
となると、こういったイベントに参加する仲間内での感染リスクは、十分に考えられる。
表に出るかどうかは別にして、これだけ感染者数が増えてくると、今回のマラソン大会に参加したことでの感染者が出た可能性は十分考えられる。
 
一方の主催者サイドから見るとどうか。
上述のとおり、マラソン大会それ自体で感染が起こることは考えにくいと思う(もちろんリスクはゼロではないが)。
ただ、その前後での感染は有り得るし、もしその感染が起こったことが表に出てくれば、マラソン大会で感染されたことになってしまう。
こういったことが多数起これば、直接主催者側に責任はないのだが、印象論としてはマラソン大会の開催が悪いとなってしまう。場合によっては、翌年以降の開催ができなかったり、他の大会にも影響を与えかねない。
 
そう考えると、今回のケースは、開催直前になって感染者数が急増したため、中止の意思決定には至らなかったが、感染増がもう1週間早かったら(もしくは大会開催が1週間遅かったら)中止の判断をしていてもおかしくなかったと思う。
 
こうやって整理してみると、マラソン大会に限らず、屋外のイベント(例えば音楽フェスなど)では、そのイベント自体で感染リスクは高くなくても、その前後で一緒に参加したグループ内での感染リスクが気になる。
とくに車での移動や飲食があれば、感染は十分考えられるので、主催者としては感染拡大期の開催可否の意思決定は引き続き難しくなることが予想される。
今後ワクチン接種のサイクルがどうなるかにもよるが、半年サイクルで実施されるとすると、1,2,3月と7,8,9月が感染拡大期に重なる可能性が高いので、この時期のイベント開催はハードルが高いと認識しておいたほうがいいのかもしれない。
 
ということで、マラソン大会に参加して、感染拡大期の屋外イベントでの感染リスクについて考えてみた、という話でした。