新規感染者数下げ止まりの原因と今後の予想

新型コロナも収束したような平穏な日々のここ最近だが、新規感染者数を見ていると、全国的に下げ止まりの傾向が出てきた。
東京都も1,500名あたりまで下がったが、先週あたりから横ばい傾向になってきている。
これはたまたまで再び減少していくのか、それともこの横ばい傾向が続くのか、はたまた増加に転じるのか、ちょっと気になる。
 
もし、このまま横ばいないしは増加に転じるのであれば、それはワクチン接種3回目の感染予防効果が減少してきたと見るのが妥当だろう。
現行のmRNAワクチンはオミクロンに対して、感染予防効果は6ヶ月程度経つとかなり低くなると言われているが、3回目の接種が年初ごろから始まったことを考えると符合する。
 
2022年6月現在で、3回目までのワクチン接種率は60%に到達しているが、接種者数はかなり減ってきており、ここからの上積みはあまり期待できないだろう。
となると、今後は早めにワクチン接種した人から、感染予防効果が薄れてくることは間違いなく、それによって感染者数が増加することは十分考えられる。
 
ただ、そうだとしても、重症化する人が多くならないのであれば、それほど騒ぐ必要はない。
実際のところ、3月末に全国的にまん防が解除されてから、医療逼迫のニュースは見ていない。
この段階で、東京都の1日の新規感染者数は8,000人程度だったので、ワクチン接種が進んだ段階では、このくらいの新規感染者数は許容できるのかもしれない。
 
さて、ここから今後どんなシナリオを考えられるだおろうか。ちょっと考えてみた結果2つのシナリオがあり得そう。
 
1つは、感染者数はある程度出るが、4回目のワクチン接種も進み、医療逼迫も起こらずにこのまま推移するというシナリオ。
その後も半年に1度くらいのタイミングでワクチン接種を継続することで、元の生活に戻っていく。
ちょっと前まではこのシナリオになる可能性が高いんだろうな、と漠然と思っていた。
 
しかし、もう1つのシナリオも考えられるのではないかと思うようになってきた。それは、今後感染者数が増加に転じ、ワクチン未接種者を中心に重症化するケースが増えるというシナリオ。
3回目と4回目のワクチンの過渡期にあたる今後数ヶ月において、おそらく社会活動・経済活動も正常化へと進むので、感染者が増加するとワクチン未接種者を中心に重症化するケースが増えてくる可能性があるかもしれない。
ワクチン未接種者はまだ2500万人程度はいて、また3回目未接種者(2回接種はしたが3回目未接種)も2500万人程度いる。
当然のことながら、ワクチン未接種者には重症化予防効果は働かないし、3回目未接種者も3回接種者に比べると重症化予防効果は薄いはずである。
となると、今後感染者数増に伴い、これらの人々への感染も広がって重症者数が増え、もう一波来るシナリオも十分考えられるように思うが、どうなるだろうか。
 
2つめのシナリオには向かわず、1つめシナリオで推移して、今年いっぱいくらいでコロナ収束宣言することを願いたいところだが、そうならない可能性も頭に入れて、経営の方針も考えておきたいと思った次第である。
 
ということで、コロナは収束に向かうと思っていたが、もう一波来るシナリオもあるかもしれない、という話でした。