子どもたちは集団接種をすべきかどうか

昨日の記事で、娘のワクチン接種に行ってきたと書いたが、そのときの思ったことをもう1つ整理しておきたい。
それは、子どもの予防接種の方法について。
 
今回は市の予約システムから予約の手続きをしたのだが、市内のいくつかの小児科で接種できる日が提示され、そこから選んで予約するというしくみだった。
2回目は自動的に3週間後に接種になるため、両日とも都合のいい日がなかなかなく、6月まで接種が延びてしまった。
結果的には、かかりつけではない小児科で接種することになったが、こちらの都合で日程を選ぶことができるので、これはこれで悪くはないなと感じた。
 
しかしながら、単純に学校で集団接種をやってくれれば、早くていいのに、とも思った。
 
私が子どものころは、インフルエンザの予防接種も学校でやっており、接種していない子はほぼいなかったと記憶している。そのおかげもあってか、私は(同じ学校の他のクラス含めて)学級閉鎖を一度も経験していない。しかし、最近ではインフルエンザの予防接種も任意かつ学校での接種ではなくなったので、コロナ前でも学級閉鎖もたびたび起きていると聞く。
 
時代が違うと言われればそれまでだし、今回のコロナのワクチン接種については反対の家庭もあるだろうから、それに配慮してということなのだろうが、それでも集団接種をしたほうがいいと感じた。
その理由は2つ。
 
1つめは、接種する人数を増やすことができると考えるから。
ワクチンに対して断固反対という家庭はもちろん無理に接種する必要はないが、自分で予約して受けに行くというしくみだと、とくに反対しているわけではないが、面倒くさいとか、行くのを忘れていたという理由で受けない子どもたちも一定数いると考えられる。
うちも3月くらいには接種券が届いていたが、なんだかんだで日程が合わず、6月まで接種が遅れた。私のようにワクチン積極派でもこんな感じだから、判断を迷っているような家庭だと、結果的に受けないことになるケースが多いと思う。
 
6月中旬時点で、5-11歳の接種率は15%程度。集団接種であれば少なくとも50%以上は行くのではないだろうか。
改めて言うまでもなく、ワクチンは少しでも多くの人が接種することで、集団免疫を獲得しやすくなる。そのためにも、集団接種を行ったほうがいいと考える。
 
もう1つは、オペレーションコストの点から。
今回、ワクチン接種を受けた小児科は、診療時間後にワクチン接種を実施していた。このこと自体はありがたいことなのだが、当然のことながらコストがかかっている。全国各地でこのような形で実施しているとなれば、それなりの額になるだろう。そのコストを誰が負担しているかと言えば、保険からなのか税からなのかわからないが、どちらにしろ国民が負担していることになる。
加えて、親も時間を確保してワクチン接種に行かなければならない。学校で集団接種をしてくれれば、その時間もかからない。
ミクロで見るとわずかなコストや時間かもしれないが、マクロで考えると馬鹿にならないコストになる。もう少し、全体の効率を考えてもいいのではないかと感じたわけである。
 
もちろん、ワクチン反対派の人権にも配慮しないといけないし、接種しないことによるいじめの問題にも注意が必要である。
しかし、一方で普通の学校生活を送る権利も子どもたちにはあり、こちらの権利も考慮すると、ここは公衆衛生を優先させて集団接種をするべきであると、私は考える。
 
新型コロナのワクチン接種はこれでおしまいではなく、インフルエンザのワクチン接種も今後続いていく。
今後はこれらの予防接種については集団接種の復活を検討してほしいと思った次第である。
 
ということで、学校でのワクチン集団接種をすべきと思う、という話でした。