このブログの昨日の記事で、新幹線の乗車率が高く、コロナ前(むしろ反動でそれ以上)まで戻ってきたような印象がある、ということを書いた。
データを見てみると、足元2022年6月上旬の全国の新規感染者数は、昨年2021年8月の第5波のピークと同じかちょっと少ないくらいの数字である。
そう考えるとなかなかの水準かと思うが、医療キャパシティの逼迫というニュースも見ない。そして、巷では多くの人出が見られており、世間的にはコロナは明けたという感じである。
これらを総合すると、3回目のワクチン接種が効いてきているとみて間違いないだろう。
現状、3回目のワクチン接種は60%弱で7500万人。
2回目までの接種では、6000万人を超えた8月末あたりから急速に感染者数が少なくなり、8000万人を超えた9月末ではかなり低い水準に抑えられていた。
2022年6月現在の状況を見ると、新規感染者数の水準は下げきったとは言えず、ワクチンの効果としては、感染予防効果はそれほど高くないものの、重症化予防効果はかなり高いと考えるのが妥当であると思う。重症化予防効果によって、重症化率や死亡率という点ではかなり低く抑えられているようで、医療キャパシティの余裕につながっているものと思われる。
私は常々、医療キャパシティの逼迫度をマクロの政策に判断基準にすべきだと考えており、感染者数が多くても、医療キャパシティに余裕があるのであれば、行動の制限は緩和されるべきだと思っている。
そうなると、今後厄介な変異株が出てこないという前提にはなるが、オミクロンレベルで推移をするのであれば、継続的なワクチン接種とあわせて、元の生活に戻ってくることが期待できる。
日本人の国民性や政治システムを考えると、一気に緩和の方向には進まないと思うが、徐々にそちらの方向に進んでいくだろう。
その際、問題になるのは、濃厚接触者や無症状感染者の扱い。
これらは一気に方向転換とはならず、段階的に緩和になると思われるが、企業や学校での判断のルールは都度変更が求められると思われる。
いずれインフルエンザと同等のルールでの運用になると思われるが、そういったガイドが示されるのは冬前くらいだろうか。
この間、ミクロレベルでは、就業や就学に関するトラブルが出てくると思われるが、それらを越えて、完全に来年くらいから日常が戻ってくることを期待したいところである。
ということで、そろそろコロナの出口が見えてきた、という話でした。