まん防や緊急事態宣言は意味がないのか

沖縄県では、新型コロナの新規感染者数が1週間前に比べて半分になっており、ピークアウトしたのではないかと言われている。
 

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これを受けて、Twitter上では、ホリエモンなどのインフルエンサーが、まん延防止等重点措置を意味がなかったという意見をツイートしているのだが、本当にそうなのだろうか。

 

感染者数が減少に転じるということは、理論上は、それまでに比べて感染の経路が断ち切られるか、感染者数が一定数以上になり集団免疫を獲得した状況になるか、のいずれかである。
現在の日本において、またオミクロンの感染力を考えると、局地的にとはいえ、後者であるとは考えにくい。
となると、感染の経路が断ち切られることによって、実行再生産数が1を切り、新規感染者数が減少に転じているということになるが、それまでと同様の社会活動をしていて自然とそうなるかと言われればこれも考えにくい。
オミクロンに感染していない人はまだまだいる中で、これまで同様の社会活動が続けば、理屈としては集団免疫になるまでは感染者数は増え続ける。それが減少に転じているということは、社会活動のレベルが抑えられていることになる。
 
それが、まん延防止等重点措置のおかげなのか、それとも多くの人たちは勝手に行動を制限をしたのかは、厳密にはわからないが、どちらかがで理由の100%で、どちらかが0%であるわけはない。
となると、まん防に意味がなかったはずはない。
 
たしかに、まん防がそのコストに見合っているかと問われれば、そこは意見が分かれるところであろう。
しかし、まん防なしで感染を抑制できたということであれば、それは多くの人が行動を自粛したからであって、多くの飲食店から見れば、まん防があってもなくても客は激減することを意味する。
それであれば、まん防や緊急事態宣言があったほうが、幾分かの補償はあるわけで、これらの店舗を助けることにつながる。
 
新型コロナは、オミクロン型であろうとも、飛沫感染が主な感染ルートに違いはない。
となると、マスクなしで長時間・短距離で会話をする飲食、それもアルコールをとりながらの飲食が主な感染源であることは、いまだもって変わりない(あとは学校、そして家庭)。
であれば、まん防でも緊急事態宣言でも出して、飲食店に補償を出すことが感染対策にもこれらの店舗の救済措置にもなる。
裏を返せば、他の業態に対しては、無理に休業を求めず補償も出さず、そちらで経済を回すことが、メリハリの効いた対策だと思うのだが、どうだろうか。
 
ということで、まん防や緊急事態宣言に意味がないはずがない、という話でした。