年末感がなくなってきたように感じるのは、年のせいか、時代のせいか

12月も中旬、2021年もあと半月を残すばかりとなった。
この時期になると街はクリスマス一色になるが、一方で年末感は年々薄くなっているように感じる。
仕事のほうでは、年明けから新年度がスタートするということで、計画や準備でいろいろとバタバタはしているのだが、それと年末感は違ったもので、いわゆる年の瀬というものをほとんど感じない。
 
思い返してみると、社会人になったあたりからだんだん年末感は薄まっているような気がする。
学生のころまではなんとなく、年末になってきたなあという感覚があった。12月のはじめに、友人宅で飲みながらK-1のトーナメントなんかを見てると、そろそろ今年も終わるなと思ったものである。
それが社会人になったあたりから、だんだん年末を感じるのが遅くなり、年末年始の休暇で地元に帰省するあたりでやっと年末感を感じるようになっていった。
最近では帰省というものもなくなったので、年末を感じる暇もなく年を越している感じである。
 
こんな感じで、年々年末感が薄れていっているのだが、その理由を考えてみたところ、3つ思い浮かんだ。
 
1つは、テレビを見る時間が減っているから。
学生のころまではなんだかんだでテレビを見る時間が多かったが、社会人になったあたりから家にいる時間自体が少なくなり、テレビを見ることが急速に減っていった。
12月はテレビで年末特番をやっているが、それを見ることがなくなったことによって、年末感を感じることがなくなっていったのではないだろうか。
また、近年年末特番自体も減っているように思う。年末だからといってむやみに長時間の番組をやらなくなったことも影響しているのかもしれない。
 
2つめは、街や店に行く機会が少ないから。
社会人になるとどうしても、会社と家の往復が中心になる。
街に出れば、クリスマス商戦真っ只中だし、そろそろ年末年始の準備のための商材も売られているのだろうけど、私が(そして世間一般のおじさんが)あまりそういうところに行かなくなったことで、年末感を感じにくくなっているだけのことかもしれない。
 
3つめは、社会全体が年末年始というものをあまり重要視しなくってきているから。
娯楽が多様化してきている中で、年末とか新年というイベントの重要度が相対的に下がってきているということも影響していると思う。
これまではクリスマスと年越しというのは、年末の二大イベントであったが、(クリスマスはどうか知らないが)少なくとも年越しに対する高揚感は小さくなっているように感じる。
これは時代の変化だと思っていたのだが、こうやって文字に落としてみると、実はただ単に自分が年を取って、興味が薄れてきているだけのことかもしれないとも思えてきた。
 
こうやって年末感が年々薄まっている理由を考えてみると、自分が年を取ったからというものと、時代が変わってきているからというものと、双方の理由があることに気づく。
このどちらの影響が大きいかと言われると、年を取ったというほうが大きいのかと思うが、時代の変化もそれはそれであるよう思う。
比べることはできないが、おそらく私が子どものころと、今の自分の子どもを比べたとき、より年末感を感じているのは私が子どものころのほうだと思うのだが、どうだろうか。
 
ということで、今度姪っ子や甥っ子に年末感を感じるかどうか聞いてみようと思った、という話でした。