コロナ新規感染者そろそろ反転か

新型コロナの新規感染者数は8月下旬くらいから減少の一途で、10月以降はコロナは収束したような雰囲気に包まれている。
私も10月はいくつか出張を入れたし、11月は会食の予定が増えてきている。
 
このままの状況が続けばいいとは思うのだが、おそらくそうはならないだろう。
ワクチン接種はかなり進み、希望者には2回の接種がほぼ終わったと思われるが、それでもまだ集団免疫獲得には遠く、遅かれ早かれ第6波は来ると思っている。
 
なんてことを考えていたら、東京では昨日(11/9)の感染者数で、実行再生産数が1を超えたとのことだった。

 

まだ実数としては30人で、これをもって感染拡大と言うのは早計かもしれないが、このグラフを見るとわかるようにじわじわと実行再生産数は上がってきている。
実行再生産数は1を超えると増加傾向、1を下回れば減少傾向ということで、感染者数の微分にあたる数値であるが、これがさらに上昇していくのか、踏みとどまって1ないしは1以下をキープできるのか、どちらなのだろうか。
 
どちらに振れるか予想をすると、やはり1以上で推移する(=増加傾向が続く)ということになるだろう。
その理由としては、大きく2つ。
 
1つは、現状の社会・経済活動は、ほぼコロナ前に戻ったかのような動きになっているから。
このタイミングで、またブレーキをかけるような施策がなされれば別だが、そんなことはまずできないし、しないだろう。
ワクチン接種者が大半を占めるので、これまでのような急激な感染者数の増加にはならないかもしれないが、このまま活発な活動が続ければ、徐々にワクチン未接種者を中心に感染が広がると考えられる。
 
もう1つは、高齢者のワクチン接種からそろそろ半年になるということ。
高齢者への接種は、今年の5~6月ごろの実施が多かったが、そこから半年を迎える。海外の状況を見ても、発症予防効果や重症化予防効果は依然として続くものの、感染予防効果は6ヶ月あたりから低下してくると言われており、それがちょうどこの冬の時期に重なる。
となると、ワクチン接種した高齢者にも再び感染が広がることになり、そこからワクチン未接種者へと広がっていくことが予想される。
 
まだ感染者数が少なく、保健所で感染経路を追える範囲だと思われるので、ここで持ちこたえてほしいところではあるが、おそらくここから増加傾向に入っていく可能性のほうが高い。
いずれにしても、この年末から来年のはじめの感染拡大は避けられないものと思われるので、心づもりだけはしておきたいと思う。
 
ということで、コロナの新規感染者はそろそろ増加に反転か、という話でした。