入国時の待機緩和は今すべきなのか

11月に入ってからも全国的にコロナの新規感染者はかなり低い水準で推移しており、今のところは反転する兆しはない。
そんな中、先日コロナ禍で原則停止していた海外からの入国を緩和するというニュースが流れた。

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ビジネス目的や留学生、技能実習生に入国を認めるとのことで、ワクチンを接種したビジネス客は入国後の隔離期間を最短3日に縮めるとのことだ。
 
このニュースを見て、国内でのコロナ新規感染者が減ってきていることによる措置かと、一旦は納得したのだが、よくよく考えるとこれは変だなと思った。
 
なぜ変なのか。
コロナが沈静化している今こそ、海外から入ってくる人はきちんと隔離する必要があると思うからだ。
 
現状、国内ではコロナ感染者がかなり減ってきている。このままゼロになるのではないかという錯覚すらある。
海外からの入国を認められば、一定数の感染者が入ってくることになる。ワクチン接種者であっても、確率は低いが母数が増えれば感染者が混ざってくる。
せっかく沈静化しているところに、海外からの入国を受け入れれば、そこを発火点となって感染がまん延する可能性が出てくるのである。
だから、この沈静化している時期だからこそ入国者の受け入れには慎重にならないといけないし、認めるのであればキッチリ2週間は隔離すべきである。
 
逆にこれがまん延時期であれば、とくにワクチン接種者は隔離期間なしでの入国でも問題がなかったと思う。
感染の可能性がかなり低い人たちがまん延している地域に入ってくるということは、入国する人にとってはリスクの高いことかもしれないが、受け入れる国の側からするとそれほどリスクの高いことではないからだ。
 
要するに、まん延期と沈静期で、逆のことをやっていると思うわけである。
 
もちろん未来永劫国を閉ざせと言っているわけではないが、全体的な方針と整合性をとるべきと考える。
ウィズコロナで行くのであれば、少なくともゼロコロナの国や地域からの入国や、ワクチン接種者の入国には寛容であっていいと思う。
逆にゼロコロナで行くのであったり、それに近い時期であれば、慎重に対応すべきで、今回のようなタイミングではキッチリと隔離したほうがいいと考える。
 
今に始まったことではないが、日本はチグハグは対応だなと思った次第である。
 
ということで、海外からの入国者が起点となって、再度感染が広がらなければいいなと思った、という話でした。