結局ワクチン接種者が増えないと、コロナ禍は終わらないのか

ワクチン接種も全国的にだいぶ進んできているようで、11月いっぱいくらいには希望者には全員行き渡るという感じだろうか。
私のまわりでもほぼ2回目接種まで終わっており、ほっと一息といったところである。
 
ただ、ワクチンの効果は、感染予防効果、発症予防効果、重症化予防効果の3つに分けたとき、感染予防効果はある一定期間(半年程度?)しかなく、発症予防効果や重症化予防効果はある程度長期間持続しそうだ、というのがどうやら共通の見解のようで、2回接種が完了したからといって万全ではなさそうだ。
 
早めに接種した人もどこかのタイミングで感染予防効果は薄れ、発症しにくい、重症化しにくいけど、感染はする可能性は普通にあるという状態になる。
そうなると、3回目のブースター接種だけでなく、定期的な接種が必要になってくるのだろうか。
 
このことを前提にして、コロナ禍の終わりを、感染拡大が続いても医療崩壊しない程度になる、季節性インフルエンザと同程度の感染症になる、と定義したとき、いつまで続くのか考えてみた。
 
ワクチン接種に関しては、今回接種しなかった人たちは今後も接種しないという人が大半であろう。一方で、今回接種した人の中で、3度めのブースター接種ないしはその後の定期接種をする人たちは徐々に減ってくるものと思われる。そうなると、今回2回接種した人たちにおいても、徐々に感染予防効果は薄れ、流行時には感染するリスクが上がってくる。未接種者たちとあわせて、いわゆる感染予備軍は徐々に増えていくことになる。
 
今後接種を継続する人たちは、感染予防効果も含めてある程度維持できることから、感染リスクはかなり低く維持はできるが、感染予備軍が減らない限り(=集団免疫獲得に近づかない限り)、マクロで見たときにコロナ禍は終わらないままになってしまう。
 
特定のワクチン接種を受け入れる人だけをキッチリ守るような状態がいいのか、広く薄くでいいので多くの人(ここでは90%以上の人)が免疫を獲得する状態になるのがいいのか、コロナ禍を終わらせるという観点で言えば、それは間違いなく後者だろう。
一部の反ワクチン派の人々と、そこまでではなくともなんとなく抵抗を感じている人々が、免疫獲得に至らなければ、後者のような状態にはならない。となると、今後ブースター接種や定期的なワクチン接種が進められたとして、接種しづつける人たちの命は守られるが、全体としてコロナ禍は継続ということになるという結論に至ってしまう。
 
となると、少しでも早くコロナが終息するためには、現状ワクチンを接種していない人が少しでも多くワクチンを接種してもらう必要があるわけだが、なかなか難しいそうだな、と思った次第である。
 
ということで、ブースター接種は個人を守るという意味はあるけど、コロナ禍を終わらせることには大きく寄与しないのではないか、という話でした。