運動会などの学校行事の感染リスクと感染対策

先日、娘の幼稚園最後の運動会があった。
娘はちょっとした役をもらっており、その姿を見て、成長したなとちょっと親バカなことを思ったりもした。
なんだかんだで3年間早かったな、とまだあと半年も残っているが、幼稚園での生活を思い出したりするいい時間であった。
 
さて、今回の幼稚園の運動会は、コロナの感染者もかなり少ない時期ということで、それほど厳重な感染対策を行わなくても問題なく開催できてよかったと思う。
それでも、昨年同様、年長・年中と年少・3歳時保育と分かれての開催であったし、各家庭からの観覧は2名までと制限されていた。
こればっかりは仕方ないのかなと思いつつも、せっかくの運動会、制限なしの開催はできないものかと思ったりもした。
 
さて、運動会などの学校イベントだが、どこまで感染リスクがあって、どのような感染対策が必要だろうか。せっかくなのでちょっと考えてみた。
 
まず、運動会に限らずだが、イベントや行事の感染対策は、感染者を入れないことと、感染者がいたとしても会場内で感染を広げないこと、この2つの対策が必要になる。
 
前者に関しては、保護者に会場入口で検温をするというのはちょっと難しいというか現実的でないので、体調が悪いときには来ないよう促すくらいしかできないだろう。これは、園児・児童・生徒たち(以下、生徒)に対しても同様であろう。
 
となると、後者の感染をどう防ぐかになるが、行事やイベントをやることによる感染経路は3つに分けられる。
1つは生徒どうしの感染、2つめは保護者どうしの感染、3つめは(家族内以外での)生徒と保護者での感染。
基本的に密集していても、密接(=会話)がなければ感染が広がらないことを考えると、2つめと3つめの感染が起こる可能性はほとんどないと考えていいだろう。運動会であれば、さらに屋外ということで密閉空間ではないので、リスクは0に近いと言える。
 
そう考えると、運動会のような行事を行うことで生徒どうしの感染リスクが高くなるかが論点となる。
運動会当日だけでなく、それまでの練習や準備も考慮に入れる必要があるが、基本的に徒競走のような個人競技は問題ないだろう。問題があるとすれば、組体操や騎馬戦などの団体競技ではあるが、これらが他の学校での生活に比べて著しく感染リスクが高い行動とも言いにくい。
であれば、体調が悪いときは休む、関係者に感染者が出たときに濃厚接触者は隔離する、ということを徹底しておけば、とくにこのワクチン接種が進んだ時期であれば大きな問題ないと思う。
 
結論としては、コロナ下であっても、普通に運動会をやればいいということになるが、どうだろうか。
 
これが、文化祭のようなものだと、準備期間含めて感染リスクは高くなる。屋内で会話をする機会が運動会に比べるとかなり多くなるからだ。
それでもマスク着用や換気などで、かなりリスクは低減できる。また中学生以上であればワクチン接種できるので、これが進めばかなりリスクは軽減できる。
 
これが修学旅行のようなイベントになると、リスクが上がってくる。会話の時間が増えるからだ。しかも密閉空間である時間が多い。
向こう2~3年くらいは、感染サイクルを予想して、感染者が少なくなる時期に一気にやってしまうことになるか。年間スケジュールで3つくらい組み入れておいて、そのうち感染者数が少ない時期にやるという方式が現実的ではないだろうか。
 
以上、学校行事のおける感染リスクと感染対策を考えてみた。
大事なのはどの行事でも同様のリスクがあると十把一絡げにするのではなく、行事ごとの感染リスクや、そのときどきの感染者の推移やワクチン接種の進展も考慮しながら、どのように開催をしていくのか判断するのことが大事ではないだろうか。
 
ということで、運動会は普通にやっても問題ないのではないか、という話でした。