参謀になりたい

ここ1,2ヶ月、会社の人事でバタバタしている。
退職者のポジションを埋めるために、玉突きで人事が必要なのだが、その1つひとつで調整が必要になっている。
あわせて、来年に向けた人事をそろそろ考えなくてはならず、そのことと合わせていろいろと頭を悩ませている。
 
このバタバタも元を辿れば、私のコミュニケーション不足が招いた事態。
自分が原因なので仕方ないのだが、それでも1つひとつの人事すべてに首を突っ込んで整理していくのはしんどい。
コミュニケーション不足、と言ってしまえばそれまでだが、経営者がコミュニケーションできる範囲と深さはどのくらいなんだろうと考えてしまう。
 
私はこのブログの初日で、経営学者の伊丹敬之先生の著書「よき経営者の姿」にある、経営者の3つの役割という話を紹介した。
その3つの役割とは、リーダー、代表者、設計者なのだが、このうちのとくにリーダーとしての素養が欠けているなと考える今日このごろである。
この本で、リーダーとは「人についていこうと思わせ、そして彼らをまとめる属人的影響力」をもっている人と定義づけられているが、これが決定的にない。
 
なぜ、この属人的影響力がないのか、ちょっと考えてみたが、やはりコミュニケーションの絶対量が足りないのだろう。
基本人見知りで、誰とも隔たりなく会話をするというのが苦手である。
議題が決められていて、それについて議論したり意見するのは得意なのだが、他愛のない話ができないのである。
そういった点で年上から見れば可愛げがないし、年下からはとっつきにくいと思われているのはよくわかる。
 
あわせて代表者としての役割も苦手である。
最近、取引先と会社の代表として折衝する場面がいくつかあるのだが、ここでもストレスがかかっている。
まあ、代表なので仕方ないのだが。
 
こう考えると、自分はやはり設計者としての役割に専念したいのだと思う。会社としての方向性や作戦を考えるのは大変だが楽しい。
要するに、経営者ではなく、参謀になりたいのである。参謀としてここの部分だけ考えることができるのであれば、どれだけいいだろうと思う自分がいる。
 
なんてことを考えたのだが、これって裏を返せば、3年前に社長に就任してから何一つ成長していないのではないだろうか。3年前に書いたブログの記事から何も変わっていない。苦手だからと逃げて来た結果がこれなのである。
今、会社がバタバタしているのも、私のリーダーシップの欠如が原因であり、そろそろリーダーとしての役割に本気で向き合わないといけないというシグナルなのかもしれない。
 
そんなことを思った週末の夜でした。