プロ野球開幕戦に見る、期待値と納得感のマネジメント

今日3月26日、2021年シーズンのプロ野球が開幕した。
 
私は物心ついたときからのカープファンで、父親の影響で小さいころから野球を見て育った。
プレーするほうは少年野球はちょっとやったものの、正直下手くそで、それ以来野球に関しては見る専門である。
 
開幕戦は毎年テレビで観戦しており、今年も娘からチャンネル権を譲り受け(奪い取り?)、スマホではなくテレビで見ることができた。
 
さて、試合のほうは、カープが1回に3番西川の2ランホームランで先制。
2回も2点追加で、4-0で試合は進む。
問題は8回表。
それまで好投の先発大瀬良が打たれ始める。ツーベースヒットから、ピッチャーゴロを挟んで、四球、ヒットと、1アウト満塁。
ここでレフト前ヒットに、エラーが重なり2失点。先発大瀬良はマウンドを降りる。
その後、中継ぎ陣が抑えきれず、4-5と逆転。
9回表にも2失点し、その裏2点返すものの、結局6-7で初戦は敗退。
開幕初戦から、ジェットコースターのように感情の浮き沈みが大きい試合となった。
 
さて、8回表の先発大瀬良からピッチャー交代の場面。
私は正直なところ、交代は早いなと思った。
球数がこの時点で87球。
この回から球が浮き出したということもあるだろうし、昨年怪我をしていて大事に使いたいということはわかるのだが、それでも続投させてほしかった。
 
続投させるべきと思った理由は以下のとおり。
この場面の選択肢としては、続投と継投の2つ。結果は(簡便化して)抑えるか打たれるかの2つとしよう。
2×2で4通りが想定される。
 
続投-抑える
続投-打たれる
継投-抑える
継投-打たれる
 
どちらにしろ抑えてくれればいいわけで、基本的には続投、継投のどちらのほうが期待値が高いかで判断すればいいと思う。
10回同じ場面があったとして、続投したときと継投したときで、抑える場面が多いと思われる方を選択すればいいのである。
もちろん期待値が高い方を選択しても、打たれることもあるだろうし、期待値としてかなり低いと思われる場面でも、抑えてしまうといったこともあり得るが、長いペナントレースを戦う上では、基本期待値の高い方を選択するというのがセオリーだろう(当然のことながら、選手の疲労度とかを勘案し、長期的にみて期待値が高いと思われる判断をするという意味)。
 
ただ、今日は開幕戦。
ここで悪い流れはつくりたくない。
(エラーがあったとはいえ)エースがつくったピンチの場面。
ここで打たれるとするのであれば、どちらのほうがよりマシかという視点での選択も必要だった思うのである。
要するに、どちらのほうが(打たれたときの)納得感があるか。
 
日本シリーズクライマックスシリーズのような短期決戦では、納得感をトコトン排除して、どちらのほうが期待値が高いかのみで判断しないといけない場面もあるが、開幕戦のような試合では納得感重視でよかったのでは思ったというわけである。
 
どちらにしろ、今日の結果がこのあと尾を引かないことを祈るばかりである。
 
ということで、こうやって書くことで気持ちを落ち着かせようとした、という話でした。