うんこミュージアムに見る、写真を撮りに行くためのエンターテイメント

この週末、福岡にプロ野球のオープン戦を観に行ったのだが、福岡PayPayドームの隣のBOSS E・ZO FUKUOKAという施設で開催されている「うんこミュージアムFUKUOKA」なる期間限定のイベントにも行ってきた。
 
この「うんこミュージアム」は、東京お台場ダイバーシティ東京で常設で開催されているものらしく、今回福岡にも期間限定で上陸したとのこと。
開催期間は2021年3月20日~8月29日までということで、娘(5歳)と初日の朝に行くことにした。
 
5歳くらいの幼児にとって「うんこ」という言葉にはたまらない響きがあるようで、行く前からうんこうんこと連呼していた。
当然のことながら、娘は野球観戦よりもこちらを楽しみにしていた。
 
朝の10時過ぎに会場についてみると、10時の入場券は売り切れということで、11時から入場券を購入。事前に入場券を購入しておけばよかったと後悔しつつ、それまで時間を潰した。
最近は、コロナの影響からなのか、それともその前からなのか、こういった入場時間を制限した入場券を販売する方式が増えているような気がする。事前に前売りで買っておくのが賢明なのだろう。
ちなみに、入場料は大人1600円、小学生以上900円、未就学児は無料という料金設定。今回は私と5歳の娘の二人での入場だったので、1600円を支払った。
 
改めて、11時過ぎに入場口に行くと、長蛇の列。
開催初日ということで、ちょっと考えれば来場者が多いことは予想できた。そのあたりの読みの甘さに再び後悔しつつ、列に並ぶことに。
なかなか列が進まないことにジリジリしながら、結局30分以上並んで中に入ることができた。
最初、ビデオを見たり、簡単なアトラクションをやって、そこからは自由行動。
中では写真を撮ったり、遊べるような企画もあったりして、娘は大いにはしゃいでいた。私はそんな姿を写真やビデオに撮って楽しんでいた。
ただ、そんなに広い会場ではないので、30分も経たずに会場を出た。
 
正直な感想を言うと、娘は楽しそうだったのでよかったのだが、体験という意味でいうとそれほそ価値があるとは感じなかったし、私は1度行けばもういいかなと思った(娘はまた行きたいと言っていたが)。
ただ、それが悪いと言いたいわけではなく、提供している価値はそこにはないと感じたのである。
 
どういうことかというと、このイベントは写真を撮るためのものであって、撮った写真をSNSに上げたり(私はやっていないが)、撮った写真を後から見返すことに価値があるイベントなのである。
となると、被写体とそれを写真に収める人がいればいいので、家族で行って、子どもの写真だけ撮れればいいやということであれば、大人は一人でもいいのかなと思った(もちろん体験価値がゼロというわけではないので、みんなで行ったという思い出も大事かとは思うが)。
 
この写真を撮って、それをSNSにアップしたり、後から見返すことに価値がある、というタイプのイベント。
チームラボが開催するイベントでも同様のことを感じる。
そこでの体験自体はそれほど楽しいというものではなく(少なくとも私にとっては)、そこで撮った写真を人に見せたり、自分で見たりすることに価値があるように思う。
 
ディズニーランドのように何度でも行きたいという感じではない(私自身はディズニーランドに何度も行きたいとは正直思っていないが、あくまでもわかりやすい例として)。
 
くれぐれもそれが悪いと言っているのではなく、提供する価値が違うということ。
それぞれのサービスやイベントが提供している価値と、自分が求めている価値が合致しているのか、それをきちんと確認したほうがいいと思ったというわけである。
 
とはいえ、娘からすると今度は同じ施設内で提供されているチームラボ(こちらは常設)にも行ってみたいと言っている。
前に、他でチームラボが開催するイベントには娘も行ったことがあるのだが、そんなことは覚えていないので、野球観戦に付き合ってもらうためにも、また写真を撮りに行きたいと思う。
 
ということで、娘がいっしょに出かけてくれるうちにいろいろなところに行って、写真も撮りまくっておこうと思った、という話でした。