知識を身につけることで、ヒトは安心を得ることができる

新型コロナウイルスのネタが続くが、私の住んでいる地域でも感染者・発症者が出て、ちょっとしたパニックになっている。
感染者は半ば犯罪者のような扱いを受けており、過度に怖がり、過度に排除しようとしている。
 
こういう状況をみるにつけて、正しい(しかもそんなにむずかしくない)知識を身に着け、簡単なロジックを理解しておけば、そんなにこわがることもないし、感染者を怖れる必要もないのにと思ってしまう。
 
例えば、感染していても症状がなく無自覚な人から感染するのか?という疑問。
このウイルスは潜伏期間が(インフルエンザに比べて)長く、感染しても無自覚な人がいるということが、よく報道されていて、それがこのウイルスの怖さを助長している。
その結果、自分も感染していて知らないうちに人にうつしているかもしれない、と疑心暗鬼になる人が多いようだが、その気持ちはよくわかる。
また、それによって、多くの人がPCR検査を受けたいとなり、保健センターや医療機関に混乱をもたらしているようだ。
 
で、感染していても症状がなく無自覚な人から感染するのか、という疑問に対する答えだが、感染する可能性はゼロではないがかなり低い(と私は考える)。
なぜそう考えるか、ちょっと考えてみたい。
(※以下は、素人の私が得た知識をもとにロジックを組み立てた内容です。あしからず。)
 
まず、新型コロナウイルスに限らず、ウイルスというものは、感染=発症ではない。
ウイルスが感染して(体内に入ってきて)、それが細胞に入り込み、細胞分裂に乗じて増殖し、その数が一定数に達したら発症する。
季節性インフルエンザは一千万の単位くらいになると発症するようだ。一方で、数が少ないうちは症状が出ない。
発症していない場合は、体内にあるウイルスの数は少ないということになり、また咳やくしゃみも出ないから、体内にあるウイルスが外に出る可能性が低く、よって感染はしにくいということになる。
保健センターのスタッフも同様の回答しているということも聞いたことがあるので、これは大きくは間違っていないだろう。
 
ただ、この新型コロナウイルスは飛沫に出やすい性質があるとのことなので、無自覚な感染者と短距離で長時間会話すると、感染の可能性はグッと高まることになる。
裏を返せば、マスクをつけて、距離を開けて、長時間話さないようにすれば、そうした飛沫による感染はある程度防ぐことができるので、いわゆる普通の接触で感染する可能性はかなり低いと考えることができる。
 
逆に考えると、飲食を伴う場面は感染の可能性が高くなる。マスクはしていないし、比較的近距離かつ長時間の会話になってしまうからだ。無自覚な感染者がいたら、感染リスクは高いと言えるだろう。またアルコールが入ると、気が緩むし、声も大きくなるので、さらにリスクは高まる。
よって、こういった飲食を伴う行動を避けることが、感染防止に役立つといえる。
 
さらには、ウイルスの感染ルートである主な4つ(空気感染、飛沫感染接触感染、経口感染)のうち、新型コロナウイルスの感染ルートはほとんどが飛沫感染接触感染の2つである。
飛沫感染は上記のとおりだが、もう1つの接触感染は、文字通り感染者から出てきたウイルスが付着したものに接触することで感染することなので、接触する手をこまめに洗ったり、アルコール消毒することが予防策になる。
あとは、仮に感染したとしても、ウイルスがある程度の増殖しないと発症はしないので、その増殖を防ぐために、睡眠をしっかりととることが大事になってくる。
 
ということで、このくらいの知識とロジックを頭に入れておくだけで、効果的に新型コロナウイルスを予防することができるし、過度に怖れなくても済むようになる。
たしかにこのウイルスは怖いが、やみくもに怖がる必要もないのである。
ちょっとした知識を身につけることで、安心を得ることができるし、今はこの安心感が必要なのではないかと思う。
 
新型コロナウイルスに関わる情報や知識は、掘り下げればいくらでもあるし、難しい内容も出てくるが、だからといって、知識を得ることを敬遠してはいけない。
無理なくわかるところまで理解しようという姿勢が求められているように思う。
そして、多くの人が簡単な知識を得るだけで、全体的に前向きになれるし、さらになる感染拡大を防ぐことができるのではないだろうか。
 
ということで、みんなで少しずつ勉強しよう、という話でした。