短期の数字が長期の数字をつくる

うちの会社の営業会議での報告で、ある担当の数字が今月明らかに少なかった。
その担当はまだ営業に変わったばかりで、先の月の売上を予見できず、今月大幅にショートしてしまったというわけである。
この事業は短期の営業活動ですぐに受注につながるといったものではなく、長い時間試行錯誤しながらお客様といっしょに開発していくことで受注・リピート化していく性質のものなので、仕方ない側面もあるなと思った。長期の数字を追いかけていれば、短期の数字は自ずとついてくるものだから。
 
と(経営者である)私が思っていたら、他の担当者から、それでも短期の数字をきちんとつくっていくべきだ、という意見が出た。
数ヶ月先までの売上をきちんと予測すればショートしそうだということはわかる。それであれば、他のお客様に多少無理言って受注を早めてもらうこともできる。もちろんそこで無茶を言ってはいけないが、日頃から信頼関係をつくっておくことができれば多少の無理を聞いてもらうことはできる。そういった地道な活動をしておけば、短期の数字もつくることができるし、お互いが無理を言って信頼関係を築くことで、長期の数字にもつながってくる、ということであった。
要するに、長期の数字が短期の数字をつくるというのは正しいし理想だけど、一方で短期の数字が長期の数字をつくるということもまた真である、という言うのである。
 
私はいわゆる営業の経験がなく、このあたりの数字の詰めが弱いことは自覚していた。また長期的に正しいことをしていれば、短期的に数字が悪くても仕方ないと思っていたフシがある。
だけど、この言葉を聞いて、正直ハッとさせられた。「短期の数字が長期の数字をつくる」ということの大切さを実感できた瞬間だった。
正確には、「長期の数字が短期の数字をつくる」も「短期の数字が長期の数字をつくる」も、どちらも大事である。ただ、私の場合はとかく前者の考え方が強く、悪く言えばそこに逃げているとも言える。
だからこそ「短期の数字が長期の数字をつくる」ということを強く認識し、それを社員にも求めていかなければならないと思うに至った。
 
話はかわるが、私は今年(2019年)このブログを30回更新しようという目標を立てた(だいぶ低い目標ではあるが…)。
そのためには、毎月最低でも2回更新は必須となる。それなのに、今月は月末で投稿が0。
上記の気づきから、それではいけないと、今日は無理して2つの記事を書いている(この記事が今日2つ目)。
自分が面白いと思う内容が思いついたときに書けばいい、というのも1つの考え方だと思うし、私も基本そのようなスタンスでいる。それでも一方で「短期の数字が長期の数字をつくる」のである。
 
長期の目標に甘えず、短期の目標をきちんとクリアしていくことを私自身が実践し、みんなにも求めていこうと再確認した平成最後の日でした。